布団大好き!

日記や所感など

私、今とても幸せです

私はずっと何のためにバレエをやっているのか分からなくて苦しかった。小学生の時、バレエは私にとって何にもならなかった。同学年の友達とは話が合わなくて一緒にいるのがつらかったし、バレエは一向にうまくならなかった。

逃げたら楽になるかと思っていたらそうでもなくて、今度は頑張れなかったという経験が私を苛んだ。

もう一度頑張れば少しでも救われるかと思ってバレエに戻ると一分一秒が苦痛だった。誇張でなく文字通り呼吸をするごとに自分と理想との隔たりを思い知らされる。どれだけ頑張っても理想には届かない。頑張っても報われないし、でも頑張らなくても苦しくなることは10年かけて知っている。

私にとってバレエは逃げ場のない苦痛だった。終わりのない呪いだった。バレエに出会わなければよかったとずっと思っていた。

でも今はバレエがとても楽しい。発表会に向けて全身全霊で自分のすべてを注ぎ込んで、毎回くたくたになるまで練習している。そうすると自分が成長しているのがわかる。それはとても幸せなことだ。

つらい練習に耐えたクラスメイトとは知らず知らずのうちに仲良くなれた。同学年の子ともうまく仲良くなれなかった私が10歳近く年の離れた子たちとは仲良くなれた。連帯感。ともに頑張った仲間みたいな感じ。

音楽と自分が一体化する。耳から流れ込んできた音楽が自分の中で渦を巻いて勢いを増して踊りとなって手足から、全身からほとばしり出てステージ上を流れる音楽と一体化していく。光と音楽と空気と全部。

自分が透明な存在になれる。音楽と一体化して自分が自分じゃなくなる。汗を流して基礎練習に打ち込んでいる間はひたむきさだけを湛えた魂だけの存在になったような感覚になる。

それが幸せ。