布団大好き!

日記や所感など

新緑

 

2018年3月29日、晴れ。最高気温は20℃を超える。

今日はワキ・VIOの脱毛2回目と手足の脱毛の1回目なので千葉に行く。千葉に行くのにあまりギラギラのお洒落していきたくないので前に古着屋で買った少しゆるっとしたワンピースを着ていこうと思ってるけど、お洒落してってペリエで服を見るのも良いかもしれない。

雨がやんだ途端に一気に春が来た気がする。今まで咲いていても重たくて暗い春の雨のベールに包まれて自己主張できなかった桜の花が、柔らかい陽射しを存分に浴びて口々に歌っている。春だよ、春が来たよ、と。

 

運転免許を取った。18歳で取った人に比べれば遅いけど、普通車ATだけど、それはそれ。黄緑色の免許証を手にした時は、自分が予想していたよりもずっと嬉しかった。

雨が多かったこの春休みはずっと地元の教習所に通っていた。合宿に行く選択肢や、母の実家のある青森の教習所に通う選択肢もあったけど、バレエを休みたくなかったので地元に通うことにしたのだった。特に第二段階に入って路上で教習することになってからは雨ばかりで、良い勉強にはなったけれど、なんと卒業検定の日まで雨だったのだ。そして雨が上がって暖かく晴れた日に免許証を手にすることができた。こんなに出来すぎた絵が他にあるのだろうか?雨が終わったことで、本当に教習が終わったんだと実感してしまった。

本当にずっと教習所にいたので教習のことをやけに鮮明に覚えている(もちろん学科教本は隅から隅まで暗記した)。記憶に残っている教習や教官のことをメモしておく。たぶん一年後には忘れていると思うので、その頃に読み返したら面白いと思う。

 

・切り返し

切り返しというのはあの切り返しのことである。卒業検定で4回やると検定中止になるあの切り替えしだ。第一段階でSクランクを教わった人の一人に第二段階での方向変換を教わり、両方で切り返しの指導をされたのでこのYさんは私の中で切り返しの人という扱いになっている。

比較的要領が良く切り返しなしで成功しまくっていた私に丁寧に切り返しを教えてくれたこの人に感謝している。なぜなら教習では成功しまくっていたクランクは修了検定の時に接触してしまって切り返しが必要になったし、自宅の狭い駐車場に駐車するとなると切り返しをしなければいけないだろうから。この人はとても面白くて、だから私もよく話を聞いていたんだけど、切り返しちゃんと聞いといてよかった。

 

・観察教習

観察教習の教官には実は中間みきわめといくつかの学科でもお世話になっている。観察教習は3時限連続なのでめちゃめちゃウマが合わない教官に当たったらどうしようと思っていたが、特に威圧的でもなくさりとて気さくなわけでもないフラットな人なのでまあまあ当たりだと思った記憶がある。

その日は雨続きの3月の中で珍しく天気が良くて、「コインランドリーふわふわ」とかコイン精米機とか、道端の面白い物をぼんやり眺めながら適当にメモを取ればよかったので楽しかった。私以外の二人はもっと必死になってメモを取っていたけどせっかくのお天気だし自分が運転するわけじゃないし乗り物酔いするし気楽に行こうと思っていた。「指導員はバスを見て早めに安全確認と合図をして追い越しの準備をしたが、バスが発進の合図をしたので合図を消して追い越しをやめた」という私のコメントを見て「rnxさんって細かいルールが好きなんだね。なんかそういう職業向いてるんじゃない。検察官とかになれば?」と半笑いで言うので面白かった。検察官って司法試験の上位合格者がなるのに、こんな学科教本隅から隅まで覚えたくらいでイキってる文学部生がなれるわけない(笑)

他に教習生が2人いたこともあって自分の運転は上手くいった。たぶん。危険予測ディスカッションで他の2人はそれぞれ「右折時対向車が見えていなかった」「AT車はブレーキ踏まないと減速しないんだよ」とか色々言われていたけど私は「rnxさんはまあ、ほら、○○さんがいっぱい褒めてくれてるからこのコメント読んどいて(笑)」だけで済まされ、なんか言えよ!と思ったね。突っ込みどころの多い教官だった。

 

・自主経路

地図に書き込まれたスタート地点とゴール地点を見て経路を設計してその通りに進む教習。3コースあるんだけど、全部自宅とバレエスタジオの辺りだったから余裕だった。これは地元の教習所にしてよかったと思う大きな理由の一つ。

自主経路の2回目の教官はマメで優しい人だった。第一段階のSも教わってたんだけど、私の原簿を見て「一緒にSクランクやった以来だね!覚えてる?」と教習の最初に声をかけてくれた。向こうは覚えてるわけないと思うけど、やっぱりそう言われて悪くは思わないので、こういうテクニックは塾講アルバイトとして見習いたい。

この人とのコースはhnm川沿いの横断歩道近くからスタートしてkmhm駅に向かうカーブを通りingkgn駅方面に向かう道を左折して道なりに右折してGS近くまで行くコースだった。とにかく馴染みのエリアだったので知ってる道を通ろうと、転回したり住宅街の中を突っ切ったりするルートを設計する私に「知ってる道じゃなくて走りやすい道を選ぶんだよ。もっと簡単な道があるよ」と指導してくれて、しかもコースの分かりやすい覚え方まで教えてくれたので感動した。

あまりに教えるのがうまく人当りがいいのでこの人の話し方や教え方を真似たら教え子からのウケがびっくりするくらい良くなったのですごい。真似たポイントは、

・積極的に褒める。当たり前のことでもできたら褒める。合図、右左折、車線変更、などなど。褒められて悪く思う人はいない。

・説明が終わったら相手の理解度を測る。その際に「何かわからない事あった?」じゃなくて「もう少し説明欲しいところあるかな」という言葉を使っていた。うまく言えないけど後者の方が聞きやすかった。

・することの見通しを言う。「今日も自主経路だよ。今日は前回のゴール地点から出発するコースです」みたいな?目的が明確になったので良かった。

・注意するときはやんわり優しく、でも具体的に。出来た所までは認める。「今の右折は交差点の中央まで行けてたけど、直前の寄せが少し遅かったね。それって工事現場に気を取られて合図が遅れたからじゃない?だから次回は適切タイミングで合図できるようにしようか」とかそんな感じ。

・教習の終わりには出来た所を褒める。「ミラー見て合図出して目視して、動いて、っていう車線変更の流れはすごく上手かったよ!苦手だって言ってた左方向変換も今日はできてたし、この調子で頑張ってね」この一言があればその一時間ものすごく頑張れた気になるので生徒のやる気を引き出せるんだなあ。

あと、その人が当たり前のように教えてくれた「ミラーと番号札を合わせる時にハンドルに目線を合わせる」って今まで誰にも教わってなかったので、当たり前に思えることでもとりあえず説明した方がいいんだなって思った。

 

・高速教習

教官はどちらかと言えば馬が合わない人だったけどスピード出してぶっ飛ばすのが楽しかったのであまり気にならなかった。本当に気持ちよかった。

私が何の躊躇いもなく80や100出して「これが100㎞/hです。どうですか?」と聞かれても「まあこんなもんかって感じですね」とか答えるので教官も言うことがなくなっていて面白かった。高速、スピード出すしかやることないもんなあ。

両親がスピードスターすぎて今まで高速の法定制限速度140㎞/hだと思っていた話を切り返しの人に話したら「140㎞/hで事故ったらたぶん生きて帰れないですね~」と引き気味で言われた。おっしゃる通りであるとしか言いようがない。私は絶対に140㎞/hなんて出さない。

 

・特殊項目

地域特性に応じた項目。イヲンモール前の片側4車線道路の右折だということは知っていたので楽しみにしていた。

特殊項目の教官は今まで学科でよくお世話になった人だった。体感だけど3割くらいはこの人に教わった気がする。生徒に話を振ったり質問したりと参加型に近い授業をする人で、どんなに頭が悪くてやる気がない生徒もすくい上げて授業に入れこませるという強い気持ちと工夫を感じた。

そういう教官だったので一度は技能も当たってみたいと思っていたら一番楽しい項目で当たってラッキーだった。あんなに面白い人と延々縦列駐車なんてやることになってたら泣くわ。学科の授業の工夫のこととか話してくれて、私は個別指導講師なのでその教え方自体は直接の参考にはできなかったけど、何か自分の理想にできるようなモデルを見つけてそれに寄せていく、という方法は教えることに限らず役に立つと思う。あと、陸橋に続く道に出る前に話してくれたプライド高すぎる教習生の話が面白すぎて、合図忘れそうになるくらい爆笑した。

右折から戻るFホテルのあたりで50メートル先のバスをよけようと合図を出していたら信号を見落としていて思い切り補助ブレーキを踏まれた。「上手く避けられる、上手くやろうみたいな意識があったよね。技術は確かにあるけどそういう意識が先に立ってるから、基本に足を掬われないようにね」全くその通りである。私には安全運転したいという意識と同じくらい上手く運転したいという意識がある。みきわめや卒業検定では緊張していたしとにかくパスすること優先だったから大丈夫だったけど、車に慣れたらきっとこれが私の悪い運転傾向に繋がると思うので、いつまでも謙虚にいたい。

あとは何だっけな、左折時や停止時にもっとゆるやかに止まった方がいいとも言われた(それまで私の左折や停止は2回に1回はリュックが下に落ちるくらい荒かった。ヤバい)。あまりにブレーキが甘いので「マニュアルっぽい走り方だよね。審査受ければ?」とまで言われた。何なら他の教官にも「それだけ飲み込み早いならマニュアルにしとけばよかったのに」と言われたけど、ATで教習してもブレーキ不足になる人がMTで教習してたら卒業してからヤバすぎるでしょ。それはそれとしてMTかっこよくて今更羨ましくなったから審査受けたい。

ちなみにこの人には総合みきわめもやってもらった。その頃メンがヘラっていて、一人で運転するのが怖くて、「免許取りたくないです」と半泣きになりながら教習を受けたけど、特殊の時に注意されたことは全部できるようになっていて褒められみきわめ一発良好だった。本当に泣きそうになりながら地図を受け取り、ずいぶん励ましてもらったけど、免許取った今さっさと運転したくてしょうがないのであの時励ましてもらったの謝りたいくらいだ(笑)運転怖い><なんて言ってた私は免許センターに置いてきちゃいました~~~~~~~^^待ってろよ東北道^^

 

そんな感じでなかなか楽しいことも多かった教習だったのでした。ちなみに嫌いな教官も数人いたけどおめでたいことに急速に記憶が薄まっているのでこのまま忘れます^^

とにかく教える技術って様々なんだなあと思った。今まで私が10年触れてきた教え方は生徒にやる気と理解力があることが前提で、授業のリズム感や与えられる知識の量を重視した教え方だったので、どうしても自分の教え方もそれに近いものになりがちだった。けど教習所の生徒は年齢も学生の偏差値もバラバラで、そんなに難しい内容ではないにせよ全員にある程度の知識と技能をつけなきゃいけないので、より幅広い層に対応した教え方が意識されていた。もちろんテンポと情報量!みたいな学科をやる先生もいたけどね。バカへの教え方で一昔前の教官のイメージみたいにとにかく厳しく教えて叩き込むみたいなのももちろんあるんだと思うけど、特にSクランクの人、特殊項目の人みたいな教え方なら怒鳴らなくても生徒に言うこと聞かせられそうですごい。

「学科はキャラ作ってくけど技能はマンツーマンだから生徒に合わせて言い方とか変わる」って言ってた特殊項目の人、今から思えば完全に「中途半端に自信だけある人向けの注意」って感じの教え方だったの笑うわ。

 

そうこうしてるうちにもうすぐ春休み終わっちゃいますね!まだ10歳みたいな気分なのにもう大学生活折り返しでヤバいなあ。