夏の短歌祭


たまに一人で短歌祭を開催する。川柳祭であることもある。
先日半年ぶりくらいに短歌祭を開催したので記録しておく。

溶けるような暑さの中でキスをしてそのままひとつになってもいいよ

「忘れないで」なんてずるい結局はあなたが私を忘れたじゃない

手の平をどろりと汚して落ちていく酸っぱい液がただ虚しくて

文献をSIST02に従って書けない人は人間じゃない
岸田先生このメソッドについては何も説明ないんでしょうか

君に嫌われたくなくて飲み込んだ言葉が怪物になって溢れる

この道は出口に繋がってはいませんどこへも行けずに君が死ぬから 

指合わせフレーム作って君の顔切り取って一人鑑賞会よ

「どうしたの?そんな暗い顔しちゃってさ」「ちょっとスペ語で落単しちゃって」
三田に行けない悲しみを込めましてハンドルネームを三田に変えます

君とだけの世界なんて願っちゃって私はひっそり殺人未遂

「はい君の」パキンと割って渡されるパピコの蓋の小さなアイス

片思いこじらせて弱る女ならあなたも振り向いてくれたのかな

石像のように崩れぬその顔をぐちゃぐちゃにして愛してみたい
伏見さんあの人のことをまた思い出してるんですかいけない人だ
秋山は前髪そんな伸ばしてて暑くないのか切ってやろうか

ぬるい潮風のべたつきをいつの日か懐かしく思い出すのでしょうか

かき氷が好きだった君のこと夏が来るたび思い出してる

月火水木金土日繰り返し生がゆっくり消費されてく

爪に滲んだ血の分だけ完璧に近付いていくような錯覚
いつの日かスポットライトが私の身を焼き尽くしたらいいのになって
潰れてくシューズの分だけ強くなるなんて都合のいいこと言うな

先生は残酷ですよ明らかな答えをずっと無視なんかして

ホス狂いしたってずっと欲しいのは他でもない君の愛だけだった

君の目を空の青さに例えても婉曲すぎて伝わらないや

「おはよう」と今日もあなたに送りますもう永遠に未読のままでも
振り向けば君が寝ている幸せがあと数日で骨に変わるよ

消えたっていいじゃないって言ったって死ぬ勇気すら持ち合わせない

今日もまた一人でピンクのアイシャドウを塗って重ねられてくコレジャナイ感
ファンデーション塗らなきゃヨレることもないなんてライフハックはいかがかな
口紅をことさら丁寧に塗って2秒後にヨレる迷惑なキス

見苦しくもがき続けていつの日か安らかに死ねる日が来るのかな

待ち合わせ遅れた貸しは叙々苑で払ってもらうわ10倍返し

箱の中隙間からそっと手を出して微かに触れる手の温かさ

命など惜しくはないと言ったのに結局あなたが世界から消える