笑う義務がある
舞台の上での話よ?
上手くいってない時ってしおらしくしとかなきゃけないとか思うじゃん。よろけたりした時に笑ってたら「何わろてんねん」て思われそうで。必死でやってるんです、それでもできないんです、できなくて反省してますみたいな感じを表情でアピールしなきゃいけないかなみたいな気分になるじゃん。
でもそれってバレエではやっちゃいけないんだよね。やりがちだけど。
舞台の上で曲の途中で失敗しても、仕切り直して次の音からまた何事もなかったかのように踊らなきゃいけないし、そうするのが正解。お客さんは意外と失敗を印象に残さない。1回しか見てないんだから当たり前だよね。失敗よりも何倍も長い時間キメてる様を見せれば、当然キメてる様が印象に残る。
たとえ失敗してなかったとしてもよ、楽しそうに自信たっぷりに踊ってる方が上手そうに見えるのよ。楽しそうに踊ってるとそれだけで惹かれるのよ。
あと楽しそうにしてると必然的に体が上がるし目線も上がる。良いポジションになるわけですよ。
That's why 自信ありげな人が上手く見える。
これはレッスンでも同じで、たとえ上手くいかなかったとしても目線を上げて客席を意識して普段から踊った方がいい。
めっちゃ恥ずかしいけどね。
こいつ回れないくせに自信たっぷりじゃんとか思われたくないじゃん。頑張っているけどうまくできなくて追い込まれててかわいそうって思わせといた方がたぶん、楽じゃん。でもそれはダメなのよ。
舞台に立つ覚悟決めたらいつだって自信たっぷりじゃないとダメだし、自信を裏打ちするだけの努力をしないとダメなのよ。もっと出来るでしょ、ちゃんとやんなさいって言わせる覚悟持たないとダメなのよ。
てか、むしろ、テクニックでどうしても引けを取る分表情作らないとまずいのよね。
そう思うから、雪の精のワルツだって、途中で間違えたとしても最後まで踊りきって、緞帳が降りきる瞬間まで笑っていたいと思う。足の骨の一本や二本折れたって笑っていたい。
だって私はバレリーナだから。