森見作品を読む 弐

 

誰にでも、忘れられない夏がある。

(映画「ペンギン・ハイウェイ」公式サイトより)

 

先日『太陽の塔』『きつねのはなし』を買ったのをきっかけに、未読だった「ペンギン・ハイウェイ」の映画と原作に触れることとなった。

まず物は試しにと映画を見て、あまりにすばらしかったので原作をお迎えしてしまった。でも、今から思えば先に原作を読んでいたかったかも。自分の頭の中で映像を作ってから映画を見ればその差異も楽しめるので。

感想は、すごくよかった。綺麗なファンタジーだった。これ以外に言うことはない。

けど、それだけだと1年後の自分に罵倒されるので自分なりにあらすじをまとめ、もう少し詳細な感想を書いておく。なにも頭のよさそうなことは書けなかった。

 

研究熱心な小学四年生であるアオヤマ君はある日、自宅近くの空き地にアデリーペンギンを発見した。突如現れたペンギンに街中が大騒ぎ。彼はペンギンを研究することにした。

ペンギンはなぜお姉さんから生まれるのか。「海」とは一体何なのか。

研究を進め、冒険するうちに彼はある一つの仮説に辿りつく。その仮説が証明された時、彼は深い悲しみを知ることになる。

(あらすじここまで)

 

お姉さんは世界の割れ目である「海」を修復する役目を持っており、そのためにペンギンを生み出す。しかしお姉さんは「海」が収縮すると元気がなくなる。また、お姉さんはペンギンを捕食するジャバウォックをも生み出す。

お姉さんはなぜジャバウォックを生み出すんでしょうね。何かを暗示しているのかなあと思ったけど、なんか考えるのは野暮な気がするのでやめました。ただ、お姉さんは海の向こうからやってきた、海と同じ種類のものなのかなと思ったよ。神様そのものだったのかなあ。

お姉さんはペンギンを生み出すし、ジャバウォックを生み出すし、植物を作ることもできる。まるで神様みたい。

アオヤマ君が色々な仮説を検証し、日々世界を広げていくさまがとても美しかった。映画ではただの脇役みたいになってたウチダ君も原作ではもう少し目立っていて、「人は(主観的には)死なない」という仮説はなるほどと思わされる。

全体的にとてもきれいな作品でした。

森見登美彦さんの作品にこんな世界があったなんてと驚かされる。これは『きつねのはなし』を読んだ時にはまったく感じなかったことだなあ。

 

初秋の読書週間はいったんここで一区切り!秋学期が始まるまでの間、秋インターンのESとか書きます。